グローバル・ミニマム課税 - ベトナムの課題
投稿日:2023年02月27日
約140の国と地域が参加する税源浸食及び利益移転を防止するための協定関連措置の実施に関する多国間条約の実施により、多国籍企業はどの国で事業を行っているかに関わらず、企業が最低限負担すべき法人税は15%となる。
グローバル・ミニマム課税は国家間の税率の「引き下げ競争」を防止するために設計されている。グローバル化の状況下において、各国、特に新興国および発展途上国は、多国籍企業からのFDI誘致が国にとって最重要要素の1つであるため、税制優遇措置を通じて外国からの投資を求めて競争するという大きなプレッシャーを受けている。実行税率を15%未満に設定すると事業拠点の決定と税収能力に影響を与えるため、ベトナムは魅力的な税制優遇措置により投資誘致を行うというメリットを失う可能性はあるだろうか?
専門家によると、上記の状況においてベトナムは2つの課題に直面している:
第一にベトナムに投資した企業への影響を軽減するためにグローバル・ミニマム課税を合法化し、実施時の実現可能性、効率性、及び紛争がないことを保証し、ベトナムに投資しようとしている大型投資家に安心感を与えることである。
第二にベトナムは事業環境、労働力、インフラなどの要因から競争力の向上に焦点を当てた投資誘致政策へ変更する必要があるということである。これは税制優遇措置を目的とするものではなく、事業投資の決定を下す際の基本的な要素となる。また、政治的安定性、立地の良さ、投資および整備済みのインフラ、質の高い労働力、および適切なコストなどの強みを引き続き促進し続ける必要がある。
「税金は投資決定の原動力ではなく、投資目標である。ベトナムは法律、質の高い労働力、インフラサポートによって保護された良好な投資環境を構築し続けていく必要がある。それらがあれば既に競争要因となるため、ベトナムの税制優遇措置は不要となる。」とBaker McKenzie Vietnam法律会社の社長であるFrederick Burke氏は述べている。
Kizunaは信頼できるパートナーであることを誇りに思い、投資家が生産活動と事業活動に注力し、競争優位性を維持できる安全で効率的で持続可能な生産環境、完備されたインフラ、多様で質の高い労働力への容易なアクセス、適正な価格の提供に努めている。
Kizuna JV 株式会社のマーケティング部からのニュース概要
出典(インターネット)
https://www.oecd.org/tax/beps/agreed-administrative-guidance-for-the-pillar-two-globe-rules.pdf
https://baochinhphu.vn/ap-dung-thue-toi-thieu-toan-cau-nhung-van-de-dat-ra-102220614155527451.htm